現役官僚おおくぼやまとの日記

※このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

国家公務員 総合職 各省庁採用説明会ページ一覧<2018.2.4現在>

新年初です。

今年も宜しくお願いします。

 

サクッと書けるテーマでいきますよ笑

書くことが重要。

 

気まぐれで、各省庁どんな説明会やってんのかなーと思いネットサーフィンしていたのですが、

クリックするリンクをまとめるだけで、もしかしたら誰かしらの役に立つかもしれんと思いまして。

それに、見たくなるようなコメントをつければ、各省庁採用担当者のサポートにもなるでしょう笑 

 

なお、役所の数って実は結構多いので、今回は、いわゆる「1府12省庁」だけにします。全部やってたら寝落ちしそう。そして事務系技術系分かれてたら事務系のみ。私、技術系のことはよくわからないから。

全部見たいよって人は人事院さんのHPからどうぞ

各府省ホームページリンク|国家公務員試験採用情報NAVI

 

<コメント>

①職員としての私が行ってみたい説明会とか

②その他コメント等

 

※2018年2月4日現在

 リンクとか変わる可能性あります

 

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選挙戦を見ていて思ったことを3つほど

選挙期間なので、関係した記事をガンガン書いてやろうと思っていたのですが、予想以上に本業が忙しくなってブログを書いている肉体的精神的余裕がなくなり、気がついたら前日になっておりました。

なんてこったい。

 

各党の政策分析なんて記事はもう腐る程あるし、既に期日前投票を済ませた方も多いと思うので、単純に、この数週間で思ったことを備忘録的に書いとこうと思います。

 

  • 1. 議員先生が普段何をしているのかの情報が有権者には無い
  • 2. 実現可能性って、そんなに気にしないといけない観点だろうか
  • 3. 立憲民主のTwitterは面白かった
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「リベラル」という単語がわかりづらい。 大事なのは税金の使い道では。

選挙戦、興味深く見ています。

対立軸が少しずつ固まってきて、議論の枠組みもわかりやすくなってきました。

 

が、気になる点が一つ。

政治というよりむしろ報道の問題かもしれませんが、

意外と知らない用語が当たり前のように使われていて、ついていけない

ってことないでしょうか。

ネットの記事なら、わからない単語が出てきた瞬間にググって調べるということができますが、テレビのニュースだとなかなかそういったことができないので(もちろん、スマフォ片手にテレビを見る人もいると思いますが)、実はいまいち中身がよくわからないままニュースが終わってるってことよくあると思います。

今回の選挙戦では、そもそも、党名である立憲民主党の「立憲」の意味が、一部ネットで「改憲」に取り違えられる流れがあって、公式がわざわざ下記の漫画を紹介するなんていうシーンすらありました。

https://blog-imgs-116.fc2.com/b/o/g/bogonatsuko/201710031536416e4.jpg

まんがイラスト ぼうごなつこのページ 立憲主義とは(復習)

 

さて、そのわかりづらい用語の代表格が「リベラル」と「保守」だと思います。

リベラル派が立憲民主党に結集

リベラル派は排除

寛容な改革保守

といった見出しが連日各紙を賑わせていますが、これを見て、ふむふむなるほどと理解できる人はかなり限られている気がします。少なくとも私はよくわからないことが多いです(それで良いのか)。

 

  • 1. 英単語liberalがもつ本来の意味
  • 2. 自由とは、「何からの」自由なのかが大事
  • 3. (今の)リベラル=自由競争・市場主義ではない
  • 5. リベラルっていう単語を使うのはやめた方がいい
  • 6. 本質は税率の高低ではなくて、税金の使いみち

 

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ペーパーの書き方 〜明日教養区分があるらしい〜

またアクセスが増加してる、謎だ、やっぱ解散したからか?と思って調べたら、

教養区分の試験があるのですね。

だからまた順位についての記事のアクセスが伸びている笑

kasumigasekipeople.hatenablog.com

↑↑↑↑

ブログ開設当初に書いたので、まだ慣れていなくて読みづらいものの、当ブログのアクセスランキングで常に1位に輝いている目玉記事。そろそろ改訂した方がいいかもしれない汗

 

正直言うと、教養区分の試験は受けたことがないので勉強法とかいまいちよくわからないですし、前日に勉強法とか調べるためにネットサーフィンしてる人もあんまりいないと思いますし、むしろ、対策のしようがないのが教養区分設立の理由の一つだったような気もするので、試験対策みたいな話はあまりできないのですが。

  • 1. 基礎能力試験
  • 2. 論文
    • 2-0 ペーパーとは
    • 2-1 誰が読むのかを考える
    • 2-2 結論をちゃんと書く
    • 2-3 構成をしっかり練る

 

1. 基礎能力試験

 頑張るしかない。

 頑張ってください。

 とりあえず1次突破したい人は、ここで読むのをやめて勉強とか精神統一とかの作業に戻ってください。

 

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官僚は選挙期間中何をやっているのか〜行政に空白など無いのです〜

(以前から読んでくださっている方は)お久しぶりです。

夏が明けていよいよ年末に向けて本格稼働だなぁという時期になった矢先、想定外の解散総選挙となってしまいました。

色々と書きたいことが溜まってきてはいるのですが、選挙というのは民主主義においてもっとも重要なイベントであり、官僚ブログがそれを無視するわけにはいかんでしょうということで、選挙のことも書いていきたいと思います。特定の政治を応援してはいかん云々のルールに抵触しない範囲で。

 

とはいえ、ここ数日は政局が先行して盛り上がり、各党の主張がいまいち出揃っていないのでそのあたりの話もしづらいのです。

そんな中、「政治空白」というキーワードをちらほら見かけます。つまり、北朝鮮やら何やらがきな臭い中、選挙なんてやって「政治空白」を作ってよいのかと。

なるほど、確かに、総理以下政務三役(大臣・副大臣政務官のこと)が地方に帰ってしまい重要な意思決定ができなくなるのは問題です。実際、小野寺防衛大臣と菅官房長官は都内に残られるわけですが、それは、やはり政務がいないと意思決定ができない論点があることの証左であって、各省でも程度の差こそあれ似たような問題は発生するのです。

じゃあやっぱりやべーんじゃねーのか、ということになってしまいますが、ご安心ください、霞ヶ関には大量の兵隊=官僚が毎日粛々と仕事をしております。今回は、あまり知られていない(=そして多分あまりニーズが無い笑)、「選挙期間中の官僚」についてお話ししてみようと思います。

 

 

1. 仕事は淡々とある(むしろ増える)

 まず、仕事が無くなることはありません。

 選挙の有無に関わらず、来年度予算の編成はありますし(補正については後述)、税制改正もやらないといけません。選挙、特別国会、そしてその後の組閣等、大きなイベントはあるものの、基本的なスケジュールは変わりません。そして、各省の事務的な折衝(交渉)は政治家先生抜きでも進められるわけですし、むしろ進めておかないと怒られます。「お前らこの数ヶ月間何してたんだ」とか怒られるのは我々です。

 ただ、選挙の結果如何で、目指す政策の方向が大きく変わることはありえます。政策というのは最終的には予算に落とし込まれる部分が多数ですから、政権の意向が強い予算については詰めづらい状況も発生します。

 そうすると何をするかというと、場合によっては数パターンの議論を並行して進めるということをしないといけなくなるんですね。ある程度こちらで頭の体操をしておかないと、間に合わなくなっちゃうんですね。

 さらに、選挙はあくまで日本国内のイベントなので、世界は変わらず進んでいきます。国際会議の類は全く待ってくれませんし、例えばトランプ大統領は予定通り11月上旬にはやってこられるわけです。ミサイルもまた飛んでくるかもしれないわけです。そうすると国際関係の仕事をしている省庁・部局は淡々と仕事するしかないわけですね。

  それから、霞ヶ関では比較的少ないといえば少ないのですが、窓口仕事は淡々と続けないといけないわけでして、いずれにしましても我々官僚は意外と淡々とお仕事をさせて頂いております。

 

2. レク、主意書が無くなる(減る)

 

 がしかし、仕事が減る側面も無くはないわけでして、政治家先生が地元に帰られるわけですから、我々はお相手をして頂けなくなります。

 例えば、個別の政策について、議員会館に急にお呼ばれしてご説明させていただく機会は無くなりますし、質問主意書といって、国会議員が内閣に対して質問できる文書にお答えさせて頂く機会も減ります。参議院は選挙がないので、参議院議員の先生方からお呼ばれしたりご質問をいただくことはありますが、2つある院が1つになるので、やはり回数は激減します。

 これに携わっている職員は、多少仕事の負担が減るということはあると思います。きっと、ホッとしてるでしょう笑

 

3. 経済対策のタマ込め

 

 1.で当初予算の話をしましたが、それとは別に、補正予算の準備をしなければいけません。

 選挙が終わると、政権与党は自分たちの政策を実現するために、次年度の当初予算を待たずして補正予算を組みます。

 前回の総選挙は2014年12月14日に投開票でしたが、その直後の2014年12月27日に「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」が策定され、年明け直後の2015年1月9

日に平成26年補正予算案が閣議決定されています。

 つまり、

 選挙で勝つ

 ↓

 (国民のOKをもらった)公約を実行するために、新内閣として具体的なプラン(=経済対策)を作る

 ↓

 その経済対策を実行するために、金の手当てをする(=補正予算

 という一連の流れがセットなのです。これ、もしかするとあまり知られていないかもしれません。

 経済対策というのは、つまり補正予算のことです

 そして当然、新政権はできるだけ早く経済対策&補正予算を打ちたいと考えているので、選挙後は「早く予算を組め!」ということになるわけです。当然、ゼロから初めて短期間にできるようなものではありませんので、あらかじめ色々なものを準備しておかないといけないんですね。なので、その準備をするために、場合によっては、現在野党である政党の政策も勉強することになります。

 ありとあらゆるパターンに対応できるようにしておくのが我々官僚の任務なのです。(そのせいで非効率っちゃ非効率なんですけどね)

 

4. テレビを見ちゃう

 

 選挙の行方は今後の自分たちの仕事に大きな影響を与えるので、どうしても気になります。

 我々の職場は、部署にもよりますが、テレビがつけっぱなしになっていることが結構多いです。サボってるわけじゃないんで怒らないでください汗

 基本的にはNHKがついていることが多いです。特に、災害関係の情報は、実はテレビの速報が第一報になることが多いです。もろ災害担当の仕事をしている部署でない限りは、特に役所特別のホットラインみたいなものがあるわけではないんです。

 なので、テレビがついているのですが、この期間はどうしても選挙がらみのニュースが多いので、ついつい見てしまいますね。

 

 というわけで、足元では、議員先生とのface to faceのお仕事が減るのですが、そのあとが忙しくなることが目に見えているので、そのための準備はむしろ増えるというのが、私の感触です。

 もちろん、部署によるんですけどね。

 いずれにしましても、政治空白が生まれたせいで国がおかしくなったなんてことの無いように、今日も頑張ろうと思います。

  

<おことわり>

 このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。

 また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

(参考:総務省 『国家公務員のソーシャルメディアの私的利用に当たって』 H25.6.28)

http://www.soumu.go.jp/main_content/000235662.pdf