官僚の不祥事に対する若手官僚の想い 盗撮&収賄
最近、官僚の不祥事が多すぎる
環境省の職員は出先機関勤務なので、「官僚」という言葉のイメージとは少し違いますが、こういう時には大した違いではない。
そろそろ総理から一言ありそうな気がします。ただでさえ天下りや国有地で盛り上がってる時に。
国としてやらないといけないことは山ほどあるのに、このような不祥事ネタが出ると、そちらの解決に追われないといけないので、やるせないですね。
それが如実に現れるのは国会で、法案審議はそっちのけにして、事態の究明や大臣の監督責任等が問われ始めます。
加えて、増税の話になった時などは、「あんな悪いことばかりしている官僚の給料を上げるのか」という本質とは外れた批判が展開されて、大事な施策の実施が遅れます。国の予算に占める我々の給与の割合って、5%届かないぐらいです。平成28年度予算案で3.5兆円、予算全体がざっくり言って100兆円ですから。
※自衛官等を含むともう少し増えますが、それでも約5%です
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2016/seifuan28/13-1.pdf
それなのに、こんなyahoo知恵袋が存在してしまうぐらいですからね・・・
国家歳出に占める公務員給与の割合は、3分の1あたりでしょうか? - ... - Yahoo!知恵袋
yahoo知恵袋と戦うつもりはないですし笑、1億人全員がそう思っているなんて全く考えていませんが、選挙の時は政治家先生はこのような方々の票も集めて当選しないといけないと考えると、笑ってもいられません。
理屈だけで議論すると、例えば今国が抱えている最も重要な課題である社会保障は、ほったらかしにしておくと毎年1兆円ずつ負担が増えていく(この負担は将来世代に押し付けられます)一方で、収賄で失われる国民の利益は超大型案件でも(例えばあの有名なロッキード事件でも)十数億円です。まぁロッキードの額はあまりに大きいので例としては正しくない気がしますし、あんな事件はそう頻繁には起こらないですが。
語弊を恐れずにいうと、金銭的な価値だけで考えると、不祥事究明で国会の時間が無くなっていくのってバカみたいなんですよ。
普通の会社経営であれば、
①このままの経営を続けると倒産してしまうので(年間数千万円の赤字)、
②不祥事は粛々と処理すると同時に(経理部長が毎月1万円使い込んでた)、
③工場を一つ売り払ってスリム化を図ります、
ということでいいはずなのですが、
これが、
①まず経理部長の数万円の浪費グセをやめさせてから、
②工場を売却することを検討しましょう、
③あれ、借金が増え続けてますね、不思議ですねぇ
こうなっているのが国の現状ということです。
さっきから誤解を招きそうなことばかり言っているのですが、別に「不祥事は大目にみてくださいよ、どうせ大した額じゃないんだから」ということを言いたいわけじゃないんです。「他の大事な議論が完全に止まってしまうことがあるけど、実はそれは国民全員にとってよくないことなので、悲しいね」ということなんです。
言うまでもなく、綱紀粛正はとても重要で、政府が腐敗(まぁ盗撮なんて腐敗というのもおこがましい事案ですが)するとロクなことがないのできちんと取り締まらないといけないのですが、取り締まるだけにとどまらず国の議論が止まってしまうのが現実なので、こういうニュースを見ると悲しくなります。
冒頭の不祥事が今後どの程度取り上げられていくのかはわかりませんが、自分としてはそういう過ちを起こさないよう気を引き締めたいと思いますし、お仲間の皆さんに対しては、みんなもうちょいしっかりしよーぜって思います。
<おことわり>
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