現役官僚おおくぼやまとの日記

※このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

【森友関係資料集】<議事録>H29.5.8 衆・予算 希・福島

<「森友関係資料集」シリーズの趣旨>

○大変大きな注目を集めている森友学園国有地売却問題について、何が起こっているのか実はあまり追いつけていない一方で、一官僚として強い興味が湧いたので、事実関係を自分なりに一から調べているところ。関係法令等の知識はほぼゼロ。

○当初はPC内で資料管理していたのだが、リンク等で相互にジャンプできた方が便利なので、一連のブログ記事という形式で整理する試み。

(出典)

第193回国会 予算委員会 第19号(平成29年5月8日(月曜日))

 

 福島委員 あらゆる可能性を排除せず、TPPだけにとらわれず、さまざまな枠組みでアジア太平洋の自由貿易協定、ルールを日本主導でつくることを考えていただきたいと思います。

 石原大臣、ちょっと短時間で恐縮だったんですけれども、ここで結構でございます。申しわけございません。ありがとうございました。

 それでは、森友学園の問題を議論させていただきます。

 私、この一カ月、どの委員会でも森友問題はやりませんでした。経産委員会、農水委員会、地方創生特、いろいろなところへ出ましたけれども。しかし、その間、物すごく多くの事務所への電話や、地域を回っていても、森友学園の問題はどうなった、おまえ、もうやらないのか、そういう声を多く聞きました。

 これは最近の世論調査の結果ですけれども、こちらの共同通信から新しい順になっております。直近の共同通信で、森友学園の問題、十分に政府が説明していると思うか。思わないが八四・七%。安倍総理のことを評価している読売新聞でも八二%。納得しているというのはどれも一割前後なんですね。多くの国民が全く納得していない。私は、この理由は政府にあると思います。

 籠池前理事長の証人喚問を行いました。私は、籠池前理事長は極めて口のうまい人ですから、どうやって丸め込まれないようにするか考えたけれども、あの証人喚問を見た人の多くは、ううん、何かこれは本当じゃないかなと信じさせる説得力があった。大阪府もちゃんとこうした報告書をまとめて、財務省からいろいろ言われてやむなく学校設置の認可をおろしたようなことを取りまとめています。全然ないのは政府の方なんですよ。

 本日は、私はそうした真実を明らかにしたいと思って、安倍昭恵首相夫人と籠池前理事長らの参考人の招致を求めました。しかし、理事会でこれは認められません。なぜ参考人の招致が認められないのか。籠池さんはきょう来る準備もして、私は了解を得たんですよ、事前に。やりますということで来て、今、傍聴席にも、そこにいらっしゃるんですよ。(発言する者あり)ぐるじゃないですよ。ちゃんと調査を求めて、それで御協力をいただいているんです。

 何で情報を隠して、隠して、隠すのか。そうした点を幾つか私がお話しさせていただきたいと思います。

 最近、メディアの報道で、平成二十八年の三月十五日に籠池氏が財務省の田村理財局国有財産審理室長と面談した際の音声データというものが出てまいりました。私、このテープも籠池さんから入手をさせていただきまして、四月二十八日の民進森友学園国有地売却問題プロジェクトチームで直接財務省の中尾次長に手渡しをして、確認するようにお願いしました。

 四月三十日のフジテレビの「Mr.サンデー」では、日本音響研究所というところが声紋鑑定をして、九九%田村室長と報道されました。きょう、その結果を田村室長にお聞きしようとして政府参考人として求めたら、これも拒否されてしまいました。

 財務省、この音声データで田村と言われている人物は田村理財局国有財産審理室長であると確認いたしましたか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 報道されております音声データが昨年三月の財務省における打ち合わせのものか確認することにつきましては、先月、四月二十八日の衆議院財務金融委員会において理事会の協議事項になりまして、その後、衆議院財務金融委員会の御法川委員長から、音声データが当日のやりとりを記録したものかどうか確認するよう御指示をいただきました。

 その御指示を受けまして、国有財産審理室長に確認をさせました。本人に聞きますと、音声がはっきりせず、不明瞭な点が多いものの、当日のやりとりを記録したものと思われるということでございました。

 ただし、本人は、新たな地下埋設物については近畿財務局において現場で対応するという認識でおりました。また、面談におきましては、これまでの経緯や地下埋設物などについて、先方のお二人から一方的にお話をされまして趣旨がよくわからないことも多かった、あるいは、お二人に一度にお話をされることもあってよくわからないことも多かったということでございまして、先方の御発言の詳細については記憶に残っていないということでございました。

 ただ、本人としましては、重要な点は近畿財務局から既に報告を受けておりました新たに発見された埋設物への対応でありまして、当方から、事実を踏まえ、法令に従って対応する、引き続き現地で近畿財務局が大阪航空局と連携して対応するというふうに対応したという点であったということでございます。

福島委員 いろいろ答弁いただきましたけれども、そのテープは事実であるということが確認されました。文字で起こしたものもありますので、今後は、それぞれの委員会におきまして、この文字で起こしたものをもとに、いろいろ質問が繰り広げられると思います。

 その中で、田村室長は、貸し付けをするということが特例であった、さまざまな、特例という言葉を何度も出して、これは特例なんだということをおっしゃっています。この問題の根幹は、そうした特例がなぜ認められたのか、どのような力学のもとに認められたのかということが、多くの人が一番不思議に思うことなんですね。

 その原点となるものが、一番最初に、平成二十五年九月二日に森友学園から近畿財務局に出された取得等要望書です。

 これは、財務省に出してもらったんですけれども、真っ黒、黒塗り。昔、TPPでもこういうのを見たことがありますけれども、これは本当に全部黒なんですよ。全部黒なんです、全部のページ。真っ黒、黒塗り、わかりません。

 なぜこれを問うかというと、一番上の、一、設置趣意書のこの黒いところが出てこないんですよ。これは全然隠すべきデータじゃないというふうに思います。

 籠池さんもきょういらっしゃっておりますけれども、籠池さんはもう、民事再生までやって、学校設置の認可も取り消されて、失うものは何もないんですよ。彼が思っているのは、ただひたすら、彼自身も、何でこんなにうまく土地の取得がいったのか、いまだに自分もわからないんです、神風が吹いたとおっしゃっています。その真実を明らかにしたいという思いで、きょうも大阪から来ているんだと思うんですよ。

 その中で、資料にございますけれども、これは財務省にも渡していますけれども、お手持ちの資料の四、同意書というのがありまして、森友学園、籠池前理事長、籠池町浪現理事長から、こうしたもので、もう学校設置の認可が取り消されたわけですから、秘密に当たらないですから開示していいですよという承認ももらって、財務省にもそのことを伝えております。

 この設置趣意書の黒塗りのところ、一体これはどう書いてあったんでしょうか。お答えください。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 資料を御要求いただきまして、先般、この取得要望書を提出させていただいたところでございます。

 我々、資料を提供する際には、情報公開法における不開示情報に該当するか否かも考慮しながら、可能な限り対応させていただいているというところでございます。

 それで、この取得要望書の中には、事業計画の概要、利用計画書、それから決算書類、収支計画、あるいは今委員が御指摘のような設置の趣意書、利用計画などが含まれてございます。

 これらは学校運営の手法に該当しまして、公にすることによりまして学校法人の利益を害するおそれがあるということで、御指摘のとおり、森友学園は認可申請を取り下げておりまして、学校法人として存続していることを踏まえれば、当該情報は不開示情報に該当すると考えられて、不開示としているというところでございます。

 それから、御指摘がございました、先方の、学園側の同意書でございましょうか、それを委員がいただいたということでございますが、その同意書につきましては、委員も御指摘がありましたが、森友学園自身は四月の二十八日に民事再生手続が開始されてございます。その決定がありますと、管財人が選任されます。管財人は、法令上、業務の遂行並びに財産の管理及び処分をする権利は管財人に専属しているということになってございます。

 したがいまして、仮に開示する場合には、情報公開法におきましても、不開示情報を必要があると認め開示しようとするときは、行政機関の長から当該情報に係る者に対して意見書を提出する機会を与える、こうなってございまして、そうしたものを考えますと、仮に開示する場合でも、改めて財務省から先方に確認の上、対応していく必要があるというふうに考えてございます。

福島委員 皆さん、今の答弁、聞きましたか。それが、この説明していると思わないというものの七割、八割の原因なんですよ。全く開示しない理由になっていないじゃないですか。何で設立趣意書の趣意の部分が開示できないんですか。何で設立趣意書のタイトルすら開示できないんですか。ちゃんちゃらおかしいと思いますよ。

 なぜそれを聞くかというと、これは何と書いてあったかというと、籠池前理事長の記憶では、安倍晋三記念小学院の設置趣意書だったからなんですよ。それを出したくないから黒塗りにしたんじゃないですか。そもそも、最初の設立趣意書がその名前だったからこそ、さまざまなそんたくがなされ、特例措置が講じられることになったんじゃないですか。

 ここの黒塗りのところにもそういう趣旨が書いてある可能性があるからこそ、開示せよと言っているんですよ。民事再生とこの設立趣意書の趣旨を開示することは何の関係もないと思いますよ。先ほどの局長の説明を聞いて、それで納得する皆さんは誰もいないと思います。

 なぜ黒塗りのタイトルを出せないんですか。理由をお答えください。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、不開示の中身について御推測で御意見を述べられるのは少しあれかなと思いますが……(発言する者あり)

浜田委員長 静粛に願います。

佐川政府参考人 私どもが御説明いたしましたのは、民事再生法上の手続上、今委員がおっしゃられました同意書というものがどういう扱いになるのかというようなことでございますし、私どものこの不開示情報にしましては、学校運営にかかわることでございますので、利用計画も含め、設置趣意書も含め、収支計画も含め、全体にとって情報公開法に基づいてこういうふうにしているということでございますので、法令に基づいた手続ということでございます。

福島委員 収支計画とかはまだ理屈が成り立ちますよ。設置趣意書のタイトルは、法令の何に基づいているんですか。設置趣意書のタイトルはなぜ非開示情報に当たるんですか。法令に基づいて説明してください。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 開設の概要につきましては、設置趣意書、あるいは、今委員はその一枚だけお示しになってございますが、それ以外にも、学級数、生徒数、施設概要、学則等々が開設の概要であるわけでございますが、これ全体として、学校法人のノウハウ等に関する情報が公になり、あるいはその学校法人の、全体の、学校の運営方針にかかわることでございますので、そういう意味では、情報公開法の不開示情報になっているということでございます。(発言する者あり)

浜田委員長 佐川理財局長、再度答弁願います。

佐川政府参考人 今委員が御指摘の設置趣意書のところでございますが、その下に、学校としての今後の経営方針等が書いてございますので、そのタイトルも含めて一体としてこの学校の経営方針ということでございますので、不開示情報にしているということでございます。

福島委員 それは、タイトルに学校のノウハウとか運営方針が、示すものがあるということじゃないですか。まさに安倍晋三という名前がこの特例を得るためのノウハウになっているから示せないということを言っているだけじゃないですか。何でそこまでそんたくするんですか。財務省に入って国民の財産を守る立場である人がそこまで惨めな答弁をしなければならないのは、本当に私はかわいそうだなと思わざるを得ないと思います。本当に、これはテレビで全国の方がみんな見ていますからね、今の答弁を。

 これは、財務省に普通財産貸付事務処理要領というのがあって、特例処理をするものは、理財局長、つまり本省の局長の承認を得て処理するということになっております。特例を処理するときには当然、理財局長が決裁したと思いますけれども、その決裁文書というのはありますよね。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員御指摘の特例処理のお話でございますが、これは通達にございまして、普通財産の処理要領の中で、個別の事情に応じて本省の承認を得てする特例処理という規定がございます。

 本件は、通達上、貸付期間は三年以内とされておりますが、借地借家法上、通常の貸付契約でございますと借り主は貸し付けを継続することが可能でありまして、貸付期間が延びる可能性がございます。

 一方で、森友に対しては、貸付期間中に確実に買い受けをしてもらうことが必要と考えてございまして、期間満了後、更地返還義務が出てまいります事業用の定期借地とすることが適当と判断しておりまして、私ども、借地借家法上、定期借地は最短期間十年と定められていることから、通達上三年の貸付期間を十年の定期借地契約とするために、通達に基づいて特例処理の本省の承認が必要であって、そこについて処理をしたところでございます。

 それで、通達で承認が上がってきますが、理財局の担当課室において内容を確認の上、事案の内容に応じて理財局の幹部まで説明を行って決裁をすることでございます。

 それから、今最後の委員の御指摘の、その決裁文書の提出でございますが、森友に対する国有地の処分に関しましては、今委員の御要求も含めまして大変多くの資料の要求がなされてございまして、行政文書の提出に当たりましては、不開示情報の確認等の作業が一定時間必要でございますので、そういう意味での一定時間必要になることには御理解いただきたいというふうに思います。

福島委員 なぜ出せないんですか。五月一日に私は要求しているんですよ。もうきょうは五月八日ですよ。何でそこまで時間がかかるんですか。何で委員会の質問までに要求した資料を出せないんですか。

 その決裁書類の本委員会への提出を求めたいと思います。

浜田委員長 理事会で協議させていただきます。


福島委員 そして、このテープの中では、いろいろ興味深いやりとりがなされています。

 その中で、二回目にごみが見つかって、それで八億円の値引きがされたというシナリオになっているんですが、このときに初めて、籠池前理事長は財務省側に、ごみが見つかったときに財務局とやった平成二十七年九月四日のこの打ち合わせのメモというものを提示いたします。このメモに相当するやりとりがあったということは、もう既に財務省財務金融委員会で認めております。

 このメモは、先ほどテープは事実だということをおっしゃいましたけれども、これは明確に、籠池さんは田村室長に渡したとテープの中では言っておりますけれども、田村室長自身、このメモを渡されたということは認めていらっしゃいますか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、最初の方のお話でございますが、私が財務金融委員会で認めたというような御発言でございましたが、私、財務金融委員会で発言を申し上げましたのは、これまでの経緯についての説明が先方からございまして、当時、先方の理事長御夫妻は、うちの審理室長と初対面でございました。したがいまして、先方がお見えになったときに、先方は、公的取得要望を出して以来の経緯についての御説明をされて、その後、新たな埋設物についてのお話をされたようでございますが、そうしたこれまでの経緯についての説明の中で、有益費についてもそういう御議論が、言及されたかもしれないというようなことでありますけれども、室長に確認したところ、具体的内容については記憶していない、こういう答弁を財務金融委員会では申し上げたところでございます。

 それから、今おっしゃいましたそのメモでございますが、先ほど御答弁申し上げましたように、本人に確認をしておりますが、まずは、この面談におきましても、そういう今申し上げた経緯や新たに発見された地下埋設物について、先方から随分一方的にお話があって趣旨がよくわからないとか、お二人で一度に話をされたこともあってよくわからないことが多かったということで、相手方の発言の詳細については記憶に残っていないというのが確認したところでございまして、そうした九月四日のメモにつきましても、そういう意味では、詳細な記憶は残っていないということでございます。

福島委員 なぜこの話をするかというと、このときにもう、土地の値段を超えるごみの処理費が発生するということを財務局側とやりとりしているんです。そのやりとりは、そのときは籠池さんは知らなかったということをおっしゃっておりますけれども、結局、ごみが二回に分けて発見されたんじゃなくて、最初から処理に七億、八億かかるごみが埋まっているということを、少なくとも施工業者はそう主張しているんですね、財務局に。

 二回目、ごみが発見されたといっても、それが本当に九・九メートルの地点に埋まっていたというのは、これまでのさまざまな委員会のやりとりでも、誰も見ていないんですよ、確認していないんですよ。その中で、九・九メートルに埋まっていると相当したものとして八億数千万円のお金を積算して出しているんです。

 これは、我々のヒアリングで、この積算も、これまで航空局がやっていたというふうに政府は説明をしておりますけれども、そうじゃなくて、財務省側から、その積算をする時間やお金がないからそちらでやってくださいといって、森友学園側が工事業者にお願いして積算をしたというふうに主張しているんです。その積算の文書もあるんです。

 ただ、これはちゃんと確認したかったんですけれども、きょう籠池理事長や関係者の参考人の招致ができなかったので、できません。

 さらに、ほかにもいろいろあって、酒井さんという交渉に当たっていた弁護士が籠池理事長に送ったメールには、ないしょにしてほしいと言われていますが、局長の異動があるらしく、今の局長の間に処理したいとのことですというメモが送られてきたりして、何かがこの間に必ず行われているんです。

 これはじっくりとこの八億円が値引きされた経緯というのを検証しなければならないし、そのことが国民の一番知りたいことであると思うんですけれども、今までのような情報開示のあり方では全然これがよくわからないんです。議論すればするほど謎が深まってくる、政府が答弁をすればするほど何か怪しく見えてくるというのは、やはり、先ほどのあれにもありましたけれども、どう見ても、ここを黒塗りにしている、安倍晋三記念小学院ということで始まって、さまざまな特例措置が講じられているということが、ちょっとこれはまずいことをしちゃったなという自覚があってやっているとしか思えないんですよ。

 籠池さんに、何でこれまで交渉がうまくいったのといろいろ聞きましたよ。どんな政治家を使ったのか、いろいろ聞いても、出てくるのはやはり安倍昭恵夫人の名前なんです。近畿財務局に取得等要望を出す前に、貸し付けの特例をとった。そのときに、籠池さんは、携帯に入っている安倍総理の、これは見せるとあれだから、携帯の番号を出したりとか、あるいは、この写真、こういう写真を見せながら、安倍総理との関係が近いということを示しながら交渉を行ったということを言っております。

 これが全部正しいとも思わないし、その交渉の仕方がいいなんて私は申し上げているわけじゃないんですよ。何度も私が言っているように、総理が利用されている可能性もあるんです。

 しかし、籠池さんは、この小学校建設プロジェクトの進捗状況については総理夫人に適時報告している。平成二十六年三月十四日にホテルオークラ安倍昭恵夫人に面会したときも、安倍昭恵さんは、主人に伝えますということを言っていただいた。私とのやりとりでも、総理は、安倍昭恵夫人から聞いているということは二月の予算委員会でお認めになっています。さらに、何かすることはありますかとまで言っていただき、うれしかったと言っているんです。

 そして、籠池さんは、当時の財務省近畿財務局の担当者の前西統括官には当時から私が交渉経緯を昭恵夫人に報告していることをお伝えしていましたので、財務省の方もこのことを当然認識していると思われますと言っております。

 これは、財務省、きょう本当は当時の局長を呼びたかったんですけれども、来ていないので、森友学園が交渉経緯を安倍昭恵夫人に伝えているということを認識していましたか。

佐川政府参考人 お答えします。

 現場での個別のやりとりについて私どもは承知しておりませんが、私ども、国有財産の管理、処分を行うに当たって、学校側にどういう方がいらっしゃるかということには関係なく、法令に基づいて適切に管理、処分を行っているということでございます。

福島委員 そういうのを建前の発言と言うんですよ。

 これは籠池さんが言うことですよ、私がそれが正しいと言っているわけじゃないんですよ。籠池さんが言っているのは、昭恵夫人との電話回数というのは、家内の方は二時間か一時間ほどしておる、一回二時間も一時間も話している、この回数は数え切れないんじゃないですかね、私の方は、その適時適時ですから、それでも大体二十回は当然超えるんじゃないでしょうかということをおっしゃっています。

 昭恵夫人は、森友学園財務省と厳しい交渉を行っているということを認識しながら、その最中の平成二十七年九月五日に名誉校長に就任しているんですよ。籠池さんも、昭恵夫人に名誉校長に御就任いただいたのは土地取引の交渉がまだ完全に終わる前でしたが、名誉校長就任後は、当然のことながら、業務の一環として報告を続けた次第ですと。業務というのは、名誉校長ですから、言ってみたら籠池さんの同僚か上司に当たるわけですよ。それでずっと報告していたというんですよ。

 これが本当かどうかが、それはちゃんと調べなきゃだめですよ。しかし、もしこれが本当ならば……(発言する者あり)いや、でも名誉校長を引き受けたのは事実なんですよ、交渉中に。単なる名誉職というよりは、言ってみたらずぶずぶの関係ですよ。百万円の寄附をしたという話だって、証人喚問で呼びながら、結局まだ偽証罪の動きは何も進んでいないじゃないですか。安倍昭恵夫人は森友学園の身内なんですよ。

 これは、総理、やはりこうやって国有財産の取得をめぐって財務省とやりとりをしている最中に首相夫人がその学校の名誉校長に就任するというのは不適切だと思いませんか。

安倍内閣総理大臣 その前に、ずぶずぶの関係とかいう品の悪い言葉は使うのをやめた方がいいですよ。それが民進党の支持率にあらわれているんですよ、はっきり申し上げて。誰もそういう姿勢は支持しませんよ。私、今親切に申し上げているんですけれどもね。それは民進党にもしっかりと野党として中身のある質疑をしていただきたいですよ、少しはね、少しは。

 そこで、いずれにせよ、この問題の本質は、ではなぜ八億円減価したかということについてしっかりと議論していき、そして政府として説明をしていくことが大切であろう、こう思うところでございますが、先ほども、ほとんど福島委員は籠池氏の証言に基づいて、それを信用して一方的な発言をしておられるわけでありますが、例えば、安倍晋三記念小学校ということについて、私はすぐにお断りしたということを申し上げましたよね。それに対して、籠池氏は、それをすぐにやめた、こうおっしゃっていたけれども、それから一、二カ月と証言が変わり、さらには一年数カ月使っていたということであります。それを使っていたのであれば、これは大きな問題、かなり大きな問題であろうと思いますよ、私は断っているんですから。

 であるにもかかわらず、その方の証言に基づいて、かなり品の悪い言葉で非難をされるというのはいかがなものかな、このように思ったところでございます。

福島委員 結局、安倍昭恵夫人の責任については何もおっしゃらない。

 これは、平成二十五年八月二十六日なんですよ。ここがもし安倍晋三記念小学院、ちゃんと近畿財務局も接受を受けていて、これは総理に就任した後なんですね。だから、この問題の解明が必要なんです。

 私は、一方的な籠池さんの言い分だけが通るのは本当によくないと思いますよ。だからこそ、どう見ても安倍昭恵夫人が一番密接にかかわっているんですよ、部内者として、名誉校長として。報告も何度も受けていると言われているんですよ。そうじゃないと否定するんだったら、安倍昭恵夫人が出てきて、この場でそう説明すればいいんですよ。

 総理は大分ゴールデンウイーク中に昭恵夫人と時を過ごされたかと思いますけれども、御夫人にきちんと国会に出てきて説明するようにおっしゃった方がよろしいんじゃないでしょうか。いかがですか。

浜田委員長 安倍内閣総理大臣、時間が来ておりますので、手短にお願いいたします。

安倍内閣総理大臣 はい。

 もう既に私は何回も答弁をしているじゃないですか。これだけ、私、何時間、何十時間、この問題、九十七兆円の予算を横に置いておいて皆さんはこればかり質問されますから、私は、相当この問題については、家内のことについても、誠実に答弁をさせていただいておりますよ。誠実に答弁をさせていただいているにもかかわらず、一方的に籠池さんに成りかわってここで非難をされているのはいかがなものか、こういうふうに申し上げているわけであります。

福島委員 しかし、国民の七割、八割が説明が不十分だというからこう言っているんです。国民のそうした思いに応えるのは、私は国会の役割であると思いますよ。

 委員長に最後に要求したいと思います。

 安倍昭恵夫人、籠池前理事長、その他関係者の証人喚問を求めるとともに、改めて、全ての資料の提出を受けた段階で集中審議をすることを求めたいと思います。取り計らいをお願いします。

 

<おことわり>

 このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。

 また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

(参考:総務省 『国家公務員のソーシャルメディアの私的利用に当たって』 H25.6.28)

http://www.soumu.go.jp/main_content/000235662.pdf