現役官僚おおくぼやまとの日記

※このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

【森友関係資料集】<議事録>H29.5.9 衆・財金 共・宮崎(岳)共・宮本(徹)

<「森友関係資料集」シリーズの趣旨>

○大変大きな注目を集めている森友学園国有地売却問題について、何が起こっているのか実はあまり追いつけていない一方で、一官僚として強い興味が湧いたので、事実関係を自分なりに一から調べているところ。関係法令等の知識はほぼゼロ。

○当初はPC内で資料管理していたのだが、リンク等で相互にジャンプできた方が便利なので、一連のブログ記事という形式で整理する試み。

(出典)

 

第193回国会 財務金融委員会 第17号(平成29年5月9日(火曜日))

 

 宮崎(岳)委員 

(中略)

 さて、森友の関係、最後にちょっとお伺いをしたいと思うのですが、きのう、これは福島伸享議員からの予算委員会での質問ですけれども、はっきりお答えがいただけていないところについて確認をさせていただきたいと思うんです。

 最初のころ出回った、平成二十七年九月四日の近畿財務局、大阪航空局とキアラ設計、中道組との交渉記録というものがありましたね。どうやら、後々聞いてみると、籠池氏が鴻池事務所に持ち込んだというものなのかな、こういうことになっているわけであります。

 内容を見ると、ごみが出てきましたよ、こういう話であって、これを処理したい。これは今言っている八億円の、二度目のごみというわけじゃなくて、一度目のごみ、一億三千万円で処理したものですけれども、そうしたら、これが七億、八億かかるんだという業者側の主張があって、そんなに払うんだったら、そもそも、土地を貸したり売ったりする意味はないから、契約を取りやめにしたらどうかと。いや、それもちょっと学校ができなくて困るというので、場内処分ということでお願いしたい、こういう経過でありました。

 翌年の三月にごみが見つかって、これは、実は前年の九月に業者が見つけていたごみだったという結論ですよね、二度目のごみというのはなかったというのが今の時点の結論だと思いますが、それを見て籠池氏が怒って、この紙を、業者から知らされていなかったけれども、業者と国との間で何か勝手に処分方針が決まっていて、これを、三月に上京してきて財務省の田村国有財産審理室長に示して、どうしてくれるんだ、こういう流れだったわけであります。

 ところが、財務省は、きのうの答弁を聞いていると、ちょっと曖昧なんですけれども、籠池氏は当然、この打ち合わせ記録というものを田村室長に渡しましたというふうにおっしゃっているわけでありますが、結局、財務省の方は、これは渡されたという認識はあるんでしょうか。いかがなんでしょうか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 昨日の一連の経緯につきましては、ここでは省略をさせていただきますが、音声データについて、本人、国有財産審理室長に確認をいたしました。

 その上で、先方、籠池夫妻が訪問した際の面談におきましては、ちょっと繰り返しになりますが、先方二人がこれまでの経緯や地下埋設物などについて一方的にお話をされて、趣旨がよくわからないことが多かったとか、お二人が一度に話されてよくわからないことが多かったということもございまして、全体について、新たに発見された埋設物についてのやりとりについては覚えておりますけれども、九月の四日のメモも、今委員の言われた九月四日のメモのことについても含めて、全体の詳細については記憶にないということでもございますし、今、メモそのものについても受け取った記憶はないということでございます。

宮崎(岳)委員 これは、田村室長お一人で会ったわけじゃなくて、少なくとも二人の課員の方がわきにいてメモをとっていらっしゃって、しかも、この紙を渡されたという話ですよね。これは、本当に何の記録もないわけですか。そこでとったメモもなければ、打ち合わせ記録を挟んだバインダーとかファイル、そういったものもないんですか。そもそも、探されたんですか。

佐川政府参考人 お答えします。

 三月十五日の面談そのものにつきましては、この音声テープの前から御質問はいただいてございまして、その点につきましては、先方から、新たな埋設物が出てきたので何とか対応してほしい、当方から、そこはもう現場できちんと大阪航空局と近畿財務局で連携して対応しますというふうに、私が室長に直接確認をして聞いておりまして、そこについて、室長は、要するに、籠池御夫妻がお見えになる前から、三月十一日に出た話は近畿財務局から聞いていたわけでございますので、その点について確認的に先方がお話しになられて、こちらからお答えを申し上げたということでしたので、そのことが重要なポイントだということで、その点について、室長は事後的に担当の課長に口頭で報告したということで、メモをつくっていないということでございました。

宮崎(岳)委員 探しているんですか、この打ち合わせ記録は。もらったというか。当然、そのテープを見ていれば、このやりとりがされているわけですよね。そのときに、これは渡しましたというふうに籠池氏は言っている。テープを聞く限りはうそとも思えないですね。

 これは探していないということなんですか、財務局というか財務省は。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 二十八年三月のそのやりとりもそうでございますけれども、一般的に、先方との面談、やりとりにつきましては、それを行政文書として作成していれば、そこはきちんと保存期間を設定して、それで、一年未満であれば事案終了とともに処分しているということでございますし、そのときにつきましては、口頭で担当課長に報告したということなので、行政文書としてはまだ作成していないということだと思いますが、そういう意味では、そのときの文書として、メモも残っていないということでございます。

宮崎(岳)委員 では、このもらった紙を行政文書じゃないということで捨てちゃった、こういう議論でいいんですか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど御答弁申し上げましたけれども、そのメモを受け取った記憶がないということでございます。

宮崎(岳)委員 別の委員会で、またやります。

 時間ですので、終わります。ありがとうございました。

 

 

 宮本(徹)委員 

(中略)

 最後に、森友問題についてお伺いしたいというふうに思います。

 けさの朝日新聞に、籠池氏のインタビューが出ておりました。一面と社会面で報じられております。

 きのうの予算委員会の中で、昭恵氏と籠池氏が写っている写真が示されて、そのやりとりがあったわけですが、この写真について、籠池氏は近畿財務局の側に示したと。「なぜ昭恵氏との写真を見せたのか。」という問いに対して、「支援してもらっているとわかってもらわないと。やっぱり昭恵氏や首相が熱心に対応していただいているという証拠付けになる」というふうにお答えになっております。

 そして、「財務省との交渉経緯を昭恵氏に報告していることを近畿財務局の担当者に伝えた際、どんな反応だったか。」という問いに対して、「顔や言葉には出さない。でも「それって何か写真とかあるんですか」と言われたことがある。だから写真を見せてあげた。」そうしたら、「これは近畿財務局の局長にも見せておかないといかんことなのでと言っていた。「コピーしていいですか」って言うから、「いいよ、構へん」と」答えたと言っているんですね。

 これは、この間、理財局長が答弁されていることと随分違うなと。誰かからのものであっても、法令にのっとって対応しているという話なんですけれども、これは昭恵夫人と関係があると写真を局長にも見せておかなきゃいけないからコピーをとらせてくれ、こういう対応を、特別な対応をしているようにしかこれは見えないんですが、これは事実ですか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員御指摘の本日の報道でございますが、籠池氏が総理夫人と一緒に写った写真を財務局に提示といった報道があることは承知してございます。ただ、今委員がおっしゃった、籠池氏がどういう発言をしたかということについては、籠池氏自身が御発言になったことなんですが、私ども、それについてのコメントは差し控えたいというふうに思います。

 いずれにしましても、私どもは、国有財産の管理、処分に当たりまして、その相手方の役職にどのような方がついているかとか、あるいはその相手方がどういう方と関係しているか、そういうこととは関係なく、法令に基づき、適切に国有財産の管理、処分を行っているところでございます。

宮本(徹)委員 ですから、関係なくやっているというんだったら、この写真は局長にも見せなきゃいけない、コピーしていいですかという職員の対応には絶対ならないはずじゃないですか。

 これは今まで理財局長が説明してきたことと全く違う対応をやられているということなんですから、これは確認する必要があるんじゃないですか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 籠池氏がどういう場でどういうふうに御発言されるかは、それは籠池氏自身の御判断だろうと思いますが、そういう籠池氏自身の御自分の発言について、私どもが一々そういうことについてコメントするということは、私どもの国有財産行政とは関係がございませんので、私どもは、誰が相手方の、取引相手が関係しようが、どういう方が役職についていようが、きちんと法令に基づいて、管理、処分をしているということでございます。

宮本(徹)委員 ですから、きちんと対応してないであろうことを示唆する発言が出ているから私は伺っているわけですよ。また、これは音源が出てきたらどうします、このときの。そういう話ですよ。

 これは、また委員長が指示すれば調べるわけですか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 今申し上げましたが、どういう関係者の方がどこでどういう発言されるかは御自由だろうと思いますが、そういう発言について、一々私どもが確認するということは差し控えさせていただきたいと思います。

宮本(徹)委員 いつ聞いてもそう答えるから、また、今回も委員長から指示が出れば確認するということでいいわけですね。

佐川政府参考人 委員会の運営とか、委員長の御発言とか、そういうことにつきましては、私がお答えする立場にはございません。

宮本(徹)委員 委員長、前回に続いてですが、この間、九・四ペーパー、そして音源については委員長の指示で確認していただいているわけですが、また新たな証言も出てきておりますので、この籠池氏のインタビューにある近畿財務局の職員がどういう対応をとったのか、この真偽についても、しっかりと調査をすることを指示していただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

御法川委員長 後ほど、理事会で協議をいたします。

宮本(徹)委員 よろしくお願いしたいというふうに思います。

 それから、あと、前回、私が質問した件にかかわってお伺いしたいというふうに思います。

 きょう、正式なペーパーとして、音声記録について田村室長に確認された内容が出されましたが、あの三月十五日の面談には、田村室長以外にも財務省の職員の方が出席されていたと思いますが、あの面談の音声記録については何人の職員の方に確認されたんでしょうか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 報道されました音声データにつきましては、御法川委員長の方から、当日のやりとりを記録したものかどうか確認するよう御指示がございましたので、担当の国有財産審理室長のほか、同席した二人の職員にも確認を行ってございます。

宮本(徹)委員 田村室長以外の同席した二人の職員も、これについては三月十五日の面談の記録であるというふうに認識をされていたということでよろしいわけですね。

佐川政府参考人 お答えいたします。

 いずれの職員も、音声がはっきりせず、不明瞭な点が多いものの、当日のやりとりを記録したものと思われるということでございましたが、ただ、新たな地下埋設物につきましては、財務局より報告を受けて、現場で対応するものとの認識でいました。あるいは、面談では、これまでの経緯や地下埋設物などについて先方から一方的にお話をされまして、趣旨がよくわからないことが多かったなどもありまして、相手方の発言の詳細については記憶に残っておりませんということが同席した者の発言でもございました。

宮本(徹)委員 九月四日の打ち合わせ記録を渡されたかどうかと、先ほど民進党の宮崎さんからお話もありましたけれども、田村室長は記憶にないと理財局長に話されたということです。

 音源を聞いても記憶がよみがえらないというのも額面どおりなかなか受け取りがたいわけですが、田村室長以外、二人の職員の方に確認されたということですのでお伺いしたいと思いますが、室長以外の二人の職員の方は、九月四日の打ち合わせ記録について、籠池氏がその場で財務省側に渡して読み上げて説明した、このことについて、記憶はあったんでしょうか、なかったんでしょうか。

佐川政府参考人 お答えします。

 今申しましたように、全体として先方のお話の趣旨はよくわからないことが多くて、詳細な記憶は残っていないということでもありますし、今委員御指摘の九月四日のメモにつきましても、両人とも記憶に残っていないということでございます。

宮本(徹)委員 それはちょっと信じがたいですね。財務省の職員の方が三人ですよ、三人みんなそろって、音源記録を聞いて、その場面を全く思い出せないと。

 だって、籠池氏自身は、主要な目的として来たのは、この九月四日の打ち合わせ記録を見せて、こんな土の埋め戻しを財務省が指示した、けしからぬじゃないかと。ごみの埋め戻しを指示してけしからぬ、ごみが出てきた、その交渉にやってきたわけじゃないですか。こんなところに二百三十万円を毎月払っていられないと。その一番メーンの打ち合わせ記録について、三人が三人とも記憶に残っていないと。

 佐川局長は、三人の職員の方に話を聞かれて、そのまま額面どおりに受け取られたんですか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 田村室長に確認してございますが、初対面だったこともありまして、これまでの経緯あるいは新たに発見された地下埋設物についてるるお話をされましたが、音源データを彼らが聞いたことによりますと、やはり相当一方的にお話をされておりますし、その趣旨のわからないことも大変多かったということでございますので、そういう意味では、全体についてどういうことだったのかというのはやはり記憶が薄いということでございます。

 それに、昨日も御答弁申し上げましたが、やはり重要な点は、近畿財務局から事前に報告を受けておりました、新たに発見された埋設物の対応でございまして、これにつきましては、貸し主としての国として何らかの対応をしなくちゃいけないということは、室長以下、意識をしておりましたので、そこについては、室長の方から、法令等に従って対応する、引き続き現地で大阪航空局と連携して対応したということが大変重要な点であったということが彼らの大きな記憶でございます。

宮本(徹)委員 いや、九月四日の打ち合わせ記録について、理財局長は過去の答弁で、これまで知らぬ存ぜぬというふうに言ってきたわけですよ。しかし、今や知らぬ存ぜぬということでは、音源記録が出てきて、通らなくなってしまった。そういうもとで、今までの答弁とつじつまを合わせるために、記憶がないということをみんな言わせているだけなんじゃないですか。

 今までの佐川局長の答弁は虚偽答弁ということになっているわけですよ。極めて問題ですよ。

 時間になっちゃいましたから、続きは、また次回やりたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 質問を終わります。

 

<おことわり>

 このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。

 また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

(参考:総務省 『国家公務員のソーシャルメディアの私的利用に当たって』 H25.6.28)

http://www.soumu.go.jp/main_content/000235662.pdf