現役官僚おおくぼやまとの日記

※このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

【森友関係資料集】<議事録>H29.2.17 衆・予算委  民進・福島 ※総理発言あり

<「森友関係資料集」シリーズの趣旨>

○大変大きな注目を集めている森友学園国有地売却問題について、何が起こっているのか実はあまり追いつけていない一方で、一官僚として強い興味が湧いたので、事実関係を自分なりに一から調べているところ。関係法令等の知識はほぼゼロ。

○当初はPC内で資料管理していたのだが、リンク等で相互にジャンプできた方が便利なので、一連のブログ記事という形式で整理する試み。

(出典)

第193回国会 予算委員会 第12号(平成29年2月17日(金曜日))

 

浜田委員長 この際、福島伸享君から関連質疑の申し出があります。長妻君の持ち時間の範囲内でこれを許します。福島伸享君。

福島委員 民進党の福島伸享でございます。

 予算委員会の審議というのは、国政の基本的な方針を議論するとともに、国民の皆さんからいただいた税金の使われ方、それは今、玉木委員が議論いたしました天下りの問題、権力によってそうした予算の使われ方がゆがめられていないかという問題、そして、きょうは私は、国民の税金で形成された国有財産のその扱われ方、このことについて議論させていただきたいと思います。

 ここ数日、大阪の私立小学校の建設のための国有地の売却について議論されております。その経緯について、若干最初に触れたいと思います。

 この土地は、昭和四十九年の三月、伊丹空港周辺の騒音対策の区域の用地として指定をされ、国が買い入れたものであります。その後、飛行機の性能なども上がりまして、平成元年、豊中市野田周辺の騒音対策区域の解除がなされまして、平成五年、行政財産から普通財産化をして、将来の売却ができるような状況にしたということであります。

 それに伴って、国土交通省大阪航空局の方で調査をしたところ、地下に構造物や土壌の汚染がある、鉛とか砒素、廃材、コンクリートがら、こうしたものがあることが発覚をしたという状況でございます。

 しかし、これを取り除けば普通に使えるわけでありますから、平成二十三年七月ごろには、ある学校法人が七億円ぐらいで買いたいと財務局に提示をしたんですが、このときは交渉が折り合わず断念。その後、航空局は近畿財務局に、この用地を売るためのお手伝いをしてくれ、手続を進めてくれということで依頼いたしまして、平成二十五年の九月二日、学校法人森友学園が近畿財務局に取得等要望書を提出した、こうした経緯でございます。

 これは、何でこの問題が報道される発端になったかというと、ほかの随意契約で売り渡された土地は、幾らで誰に売ったというのが明示されているんですけれども、これだけ、幾らで売ったというのが空白になって明示されていなかったんですね。それはなぜかということからこの問題が始まっております。

 私も、この問題は、さまざま役所の方を呼んでお話をお伺いしましたけれども、皆さん本当に苦渋の、渋い顔をして説明されまして、私も役人をやっていましたのである程度気持ちはわかるような気もするんですけれども、何か特別な、法令やそうした決まりを超えた特別な力が働いてやっているんじゃないかなと思わせるような説明をしていただいております。

 これでございますけれども、この土地は、学校をつくるときは原則として校舎や校地を所有しなければならないんですが、貸し付けで、借りたいということでこの森友学園は申請することになります。

 平成二十七年の二月十日、国有財産近畿地方審議会で、さまざまな議論があって、異論も出たんですけれども、附帯条件が付されて、それが満たされる前提としてこの審議会として了承するということで、近畿財務局において、将来的に買い受け特約を付した十年間の有償貸付契約というのを結ぶことになります。このときに、この土地の時価は九億三千二百万と算定されましたので、それを十年間で割って月額二百二十七万五千円の賃料で貸し付けを行ったということであります。

 これはまず、何でこれを貸し付けにしたのかというのが一つの論点でありますけれども、これまでの事実関係はこれでよろしいでしょうか、財務省

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 事実関係についてはそのとおりでございます。

福島委員 先ほど申し上げました九億三千二百万円というお金は、土壌汚染があるということを前提に算定された値段であります。これを取れば、将来、土地の値段が上がります。上がりますから、この除去をやった後に、森友学園がこのごみを除去すれば、それにかかった費用は、ここの四月六日のところにありますけれども、後ほど有益費として森友学園に戻るという契約を結んでおりまして、この契約に基づいて、森友学園はごみの除去を行い、それにかかった一億三千百七十六万円というものを財務省の方からいただいているということでございます。

 ところが、ここで事態が急変するのは、平成二十八年三月十一日です。森友学園から近畿財務局に対して、くい打ち工事、基礎を打つためのくい打ちをするときに、地下の九・九メートルの深いところで新たな地下埋設物が発見されたと連絡を受けます。それで三日後に、近畿財務局、大阪航空局及び現地関係者が現地確認を実施して、そのすぐ後、十日後に、森友学園から近畿財務局に本地を購入したいという連絡があります。

 これは、素人目で見ると、直観的に普通の人から見ると非常に不思議なのは、よりごみが残っているんだから買おうと思わないにもかかわらず、すぐ、では買いますと言うんですね。そして、どうなったかというと、結局売買契約を結ぶんですが、最後の六月二十日のところでありますけれども、学校法人森友学園と売買契約を締結して、その値段は一億三千四百万円であった。

 最初、九億三千二百万円と不動産鑑定で評価されていたものが、一億三千四百万円と八億円もディスカウントされてしまったのはなぜなのかということなんですが、その八億円が、この四月十四日、大阪航空局から近畿財務局に地下埋設物の撤去、処分費用の見積もり八億千九百万円を報告ということで、このごみを取るのに八億千九百万円かかるから、実際の値段の九億円から八億円を引いて約一億円で売りましょうという売買契約を行ったというのが事のてんまつです。

 これを、値段でもう一度ちょっとこちらで見てみますと、最初、九億三千二百万円です。それから、最初の、浅いところに埋まったごみを一億三千百七十六万円で取れば、ちょっと値段が上がって九億五千六百万円という価値の土地になります。その後、さらに新たな埋設物が見つかったから、八億千九百万円分、その除去費用を差っ引いた一億三千四百万円で売り渡したということですが、そもそも、八億千九百万円もかかって除去するごみがどんなものだというのは、どなたがどのように確認したんでしょうか。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員がおっしゃいましたように、三月十一日に、森友学園が学校の建設工事をやっている最中に新たな地下埋設物が見つかりまして、そこにさまざまなごみ等が発見されたわけですが、三月十四日に、私どもの近畿財務局、それから国土交通省大阪航空局及び現場の方々と一緒に現地を確認したわけでございます。

福島委員 何が埋まっていたんでしょうか。さまざまと言ったけれども、何ですか。何がどのような状況で埋まっていたんですか。

佐川政府参考人 本件に関しましては大阪航空局の方で全体の見積もりはしておりますが、その時点で新たに見つかったものとしては、廃材、プラスチックあるいは生活ごみ等々でございます。

福島委員 それは、有毒で有害な土壌を除去するための法律の対象になるようなものだったのでしょうか。

佐川政府参考人 ちょっとその有害関係の法律についてはつまびらかではございませんけれども、今言ったようなものが埋設物として発見されたということでございます。

福島委員 これは、最初の一億三千百七十六万円の部分は、鉛とか砒素の有害なものだからこそ、法的に除去しなきゃならないものだから国が負担をして取ったんですよ。有害じゃないかわからないようなものの費用負担をなぜ国がやるということを決めたんですか。お答えください。

佐川政府参考人 お答え申し上げます。

 そもそもこの経緯は、委員御承知のとおり、貸付契約を結んでおりまして、国と法人の間で学校を建てるという用途指定のもとでの貸付契約でございました。それをもとに学校法人は建設をしていたわけでございますが、その途中で見つかったのが今のお話でございます。

 いずれにしましても、見つかったのは二十八年三月でございまして、本学校は、翌年、一年後の二十九年四月には開校予定ということで、そういう意味では開校が切迫していた時期でございます。そういう意味では、大量に深いところから見つかったごみを何としても早く取りたいということでございまして、大阪航空局と議論をいたしまして、これは国が撤去するという方法もあったかもしれませんが、それは入札等々で相当時間がかかる制度でございます。そういう意味では、先方から、早く学校を開校したい、したがって、深い埋設物は自分で撤去して早く開校したいという御意向でございましたので、もともとこの貸付契約には売買予約契約書が同日に結んでございますので、先方が買い取りの意思を示せばその場で買い取りに移行する、こういうことでございます。

福島委員 いや、八億も値引きしているということは、本当にそれは除去が必要なのかどうかを精査するのは国の役割じゃないですか。皆さんの財産じゃないんですよ、国民の税金で買った国有財産を、安全か危険かも判断しないで、向こうの言い値でやるというのはおかしいじゃないですか。

 これは、八億一千九百万円の根拠は、一万二千二百立米の残土を搬出して、そのかわりにきれいな土を一万一千百立米入れるとなっているんですよ。それをやると、ダンプカー四千台分ぐらいです。四千台のダンプカーが行き交いすれば、当然やっていることはわかりますけれども、実際に工事をやったかどうかは確認されておりますか。

佐川政府参考人 今委員おっしゃられました八億の話は、大阪航空局が、専門的知識に基づきまして、工事積算基準というのを持っておりますので、それで計算をしているところでございます。

 それと、実際に確認したかどうかでございますが、私ども、国有地を売る場合は時価で売るというのが基本でございます。したがいまして、不動産鑑定士に更地の価格を鑑定していただきまして、そこから大阪航空局が積算した埋設の撤去費用を差し引くというのがいわゆる時価でございますので、適正な価格で売っているということでございます。

福島委員 いや、不動産鑑定士が出した時価は九億五千六百万円なんですよ。それで、普通、ごみが埋まっていたときのものも含めて不動産鑑定士は値段を出すんです、その土地自体の。今回はそれをやらないで、八億一千九百万は国交省が見積もったものですよ。しかも、今聞く限り搬出しているかどうかもチェックしていないといったら、八億一千九百万円のお金をそのまま利益供与したのと一緒じゃないですか。だからこそ、この取引は怪しいということを言っているわけですよ。

 学校設置の認可の話も怪しい問題があります。

 平成二十六年の八月二十日に、設置計画書というものが森友学園から大阪府に提出をされております。そして、一回、十二月十八日に大阪府私立学校審議会で十二月定例会が開かれたんですが、このときに、設置認可は普通は大体一回でおりるときが多いんです、大部分なんですけれども、答申を保留し、継続審議というふうになっております。

 そのときの議事録は資料としてつけさせていただいております。資料の六というものがそのときの議事録であるわけでありますが、一番上が答申、六の二というのが十二月定例会の議事の内容ですけれども、申請内容等において確認すべき点があるため継続案件とする、臨時の審議会で審議をすると。一回却下されて、わずか一カ月後に臨時会というのが開かれている。これもめったに開かれることはありません。わざわざ開かれて、条件を付し認可適当と認めるという答申が出されました。

 そこで付されている条件というのがこの六の一という資料でありまして、この二パラグラフ目に、小学校建設に係る工事請負契約の締結状況、寄附金の受け入れ状況、詳細なカリキュラム及び入学志願者の出願状況、開校に向けた進捗状況。つまり、これを見る限り、何の準備もほとんど進んでいないわけですよ。資金の計画も、工事も、そうしたカリキュラムも決まっていない段階で認可を出したんですね。

 学校の設置というのは、先ほども申しましたように、原則、校地や校舎を自己所有するのが原則だというふうに思います。これは小学校でありますから、自治事務で、大阪府の設置の認可でありまして、その大阪府の基準では、「校地、校舎その他の施設は、自己所有であること。」と明確に規定されています。ただ、例外として、借地の上に校舎がないこと、校舎の部分の土地だけは自分で持つことということが基準であるんですが、この森友学園の場合は借地の上に校舎がありますから、この基準に照らしてもおかしいんですね。

 大阪府のこの認可というのは、そもそもこの大阪府の認可基準に照らしても認可するのはおかしいと思いませんか、文科省

村田政府参考人 お答え申し上げます。

 お話しのとおり、本件につきましては、大阪府知事が認可権限を有しているものでございます。それは大阪府の認可基準に基づいて審査をするわけでございますけれども、その中には、校地は自己所有であること、一方で、これにかかわらず、教育上支障がなく、かつ、次の基準を満たす場合に限りということで、以下……(福島委員「短目にお願いします」と呼ぶ)ございます。失礼いたしました。

 それで、本件につきまして大阪府に確認をいたしましたところ、設置認可適当という答申を出す際には、申請の段階で、現に土地の所有または借用が行われているか、あるいは相当程度の確実性を持って土地を所有または借用できる見込みが求められるということでございます。御指摘の点につきましては、土地の買い受けないしは借用を予定している相手方が国であり、森友学園のみが近畿財務局に対して国有財産の取得要望の申請を行っている事実が確認されたこと等をもって判断したものというふうに伺っておるところでございます。

福島委員 いや、おかしいと思いますよ。これを見てください。まだこの段階では貸し借りの契約は一切結んでいないんですよ。審議会も開かれていないんですよ。しかも、審議会が開かれれば無条件で認められるんだったら、審議会なんてそもそも必要ないじゃないですか。普通は、審議会を開いて、貸し借りの契約を結んだ上で設置の認可が出るのが当たり前じゃないですか。そうじゃないというのは、何か裏で怪しい力が働いたんじゃないかと思うんですよ。

 そこで、この大阪の例はあえて聞きません。私立大学は文部科学省の認可だと思います。松野文部科学大臣、土地の所有もしていなければ、賃借の契約もしていないような人が大学設置の認可申請を出してきたら、文部科学省はそれに認可をおろすことはできますか。

野国務大臣 大学の設置認可申請につきましては、審査基準に基づき、大学設置・学校法人審議会による専門的な判断を踏まえ、認可を行っているところであります。

 この審査基準におきまして、校地は、申請時において申請者の自己所有であり、かつ、負担つきでないこと、抵当権が設定されていないことでございますが、としている一方で、一定の条件のもと、借用を認めております。具体的には、申請者名義の借地権の設定登記がなされた借用または開設時以降原則二十年以上にわたり使用できる保証のある借用であり、地方公共団体、国の所有する土地であれば、申請時までに貸し付けについての議会の議決等がなされているもの、地方公共団体等以外の者の所有する土地であれば、申請時までに賃借の契約等が締結をされているものとされているところであります。

福島委員 だから、今の基準に満たすと、私立大学の設置許可は出せないですよね。議会の議決とか契約もないから出せないということでよろしいですか、端的にお答えください。一言で端的に。

村田政府参考人 事務的に補足をさせていただきます。

 先ほどお話がございましたけれども、大阪府からの二十七年一月の段階でございましたのは、あくまでも認可適当という条件を付した答申が行われているものでございまして、最終的な認可は、その後の進捗状況の報告を含めて、本年三月に大阪府が開校に向けた準備状況について最終的な確認を行った後で認可が行われるということで承知しております。(福島委員「答えていない。私立大学です」と呼ぶ)

 私立大学の場合は先ほど大臣から御答弁があったとおりでございますけれども、ただ、これはあくまでも私立の小中学校の認可に係る問題でございます。

福島委員 なぜもごもご言うのかわからないですけれども、私立大学でできないものを今回私立小学校でやって、法律を潜脱していて、脱法的な疑いがあるわけですよ。土地を買う値段もおかしければ、設置の認可の状況でもおかしいというのがこれなんですね。

 あえて言いますけれども、この小学校の名誉校長とされているのが安倍昭恵先生という方で、右を見ると、安倍晋三内閣総理大臣夫人と書いております。この理事長の籠池先生の教育に対する熱い思いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきましたと。

 この事実、総理は御存じでしょうか。

安倍内閣総理大臣 この事実については、事実というのはうちの妻が名誉校長になっているということについては承知をしておりますし、妻から森友学園の先生の教育に対する熱意はすばらしいという話を聞いております。

 ただ、誤解を与えるような質問の構成なんですが、私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて、一切かかわっていないということは明確にさせていただきたいと思います。もしかかわっていたのであれば、これはもう私は総理大臣をやめるということでありますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います。

福島委員 しかし、ホームページのトップにこれが出てくるわけですよ。

 当然、この学校が開設されれば私学助成金も入ることになります。この学校に文部科学省以外に何か補助金は出ておりますか。

由木政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省では、建物の木造化、木質化を推進するために、先導的な設計、施工技術を導入し建築物の木造化、木質化を図るプロジェクトに対しまして、通常の建築物と比較して木を用いることで割高となる金額の一部を補助してまいっております。学校法人森友学園が行う小学校の校舎等の建設については、この補助事業に基づきます補助金を交付しております。

 補助に当たりましては、公募によりプロジェクトを募った上で、学識経験者等による評価委員会での審査を経て採択を行っているところでございます。森友学園のプロジェクトは、平成二十七年度に応募がございまして、同年に採択した八件のうちの一つとして、適正な審査を経て採択したものでございます。

 このプロジェクトは、二十七年度から二十八年度にわたり工事が行われており、二カ年で合計約六千二百万円の補助金を交付するものでございます。

福島委員 というふうに、六千二百万円もの補助金が交付されるもので、重大なものなんです。

 私は、総理がかかわっていると言っているわけじゃありません。余りむきになって反論すればするほど怪しいから、冷静に御答弁をぜひお願いしたいんですけれども。

 この学校は、先ほど申し上げましたように、最初賃借でとやったのは、学校の用地は普通は買うんですよ、国有財産。それを特例で、いろいろ議論があって賃借をしたというのは、学校の設置の当初はお金がかかって、この学校は、自己資金がないから賃借にしてくれということで、寄附金集めが設置認可の条件になるぐらい苦労されていました。

 そこで、この学校もずっと寄附金集めをやっておりまして、こういうのが父兄の方、皆さんに渡されて、寄附をお願いしますというものが出されておりました。

 ここで、「「記念小学校」設立に向けて」という籠池理事長のお手紙があります。

 さて、かねてより保護者の皆様から御要望をいただいておりました小学校開設の件ですが、ようやく十年来の構想が実現する運びとなりました。しかしながら、小学校の建築には十億円の費用を要し、本日現在、二億円の資金不足が生じております。つきましては、ぜひ、皆様の御協力をお願いしたく、御寄附をお願いする次第です。書面にて厚かましいお願いで恐縮ですが、寄附金は一口一万円とし、二口以上の御寄附を賜れると幸甚に存じます。御寄附に当たっては、同封の振り込み用紙をお使いいただきますようお願いします。平成二十六年三月。ということで、これが同封された振り込み票ですけれども、ここに、大変厚かましいお願いでございますがと、同じことで、二口以上お願いします、なお、御寄附を賜りました方には、安倍晋三記念小学校の寄附者銘板にお名前を刻印し、顕彰させていただきますと。

 私はこれは、総理が悪いと言っているんじゃないんですよ、利用されているだけじゃないかと思うんですけれども、こうした名目でお金を集めているということを総理は御存じでしたでしょうか。

安倍内閣総理大臣 私はそもそも、今、話を伺って初めて知ったわけでございますが、これは、私が総理をやめたときに、うちの妻が知っておりまして、そしてその中で、いわば私の考え方に非常に共鳴している方で、その方から小学校をつくりたいので安倍晋三小学校にしたいという話がございましたが、私はそこでお断りをしているんですね。私はまだ現役の国会議員だし、総理大臣はやめたけれども、この先全く、もう一回復帰することを諦めたわけではないので、まだ現役の政治家である以上、私の名前を冠にするというのはふさわしくないし、そもそも、私が死んだ後であればまた別だけれども、何かそういう冠をしたいというのであれば、私の郷土の大先輩である例えば吉田松陰先生の名前とかをつけられたらどうですかというお話をしたわけでございます。

 事実、安倍晋三小学校なんというものは存在をしていないわけですよね、名前が違うわけですから。

 ですから、そういう意味においては、私はこれは初めて知ったわけでございまして、これは本物かどうかというのは私も確かめようがないわけでございます。

 いずれにいたしましても、繰り返して申し上げますが、私も妻も一切、この認可にもあるいは国有地の払い下げにも関係ないわけでありまして、なぜそれが当初の値段より安くなっているかということは、これは理財局に聞いて、もう少し詳細に詰めていただきたいと思いますし、認可においては、大阪府ですか、小学校、中学校ですから大阪市になるのかな。(福島委員「府です」と呼ぶ)ああ、府ですか、に確かめていただければいいことであって、私に聞かれてもこれは全くわからないわけでありますし、繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい。全く関係ないということは申し上げておきたいと思いますし、そもそも、何かそういうことが動いているかのようなことを前提にお話をされると、この小学校に通う子供たちもいるんですから、こういうことはやはり慎重にちゃんとやっていただきたい、このように思います。

福島委員 いや、籠池理事長がこう言っているんですよ。安倍総理が野党議員のときの話です、内諾はいただいていましたが、総理になってそれはできないと辞退されました、安倍総理は政治家というより偉人ですよと、もう総理にめろめろなんですけれども、ただ、これが出ているのは平成二十六年ですから、総理になっているときなんですよ、実は。だから、断られたかもしれないけれども、総理にもう一度復帰された後にもこの振り込み票が流れているわけですから、これは厳重に抗議をした方がいいと思いますし、李下に冠を正さずという言葉がありますけれども、奥様も含めて、広告塔のようにホームページに出るのは私は控えられた方がいいと思います。

 学校の趣旨に総理が非常に賛同されているというのはわかりますけれども、総理というのは大きな権力があるわけです。先ほどの天下りの話も、国家権力を使って役人が天下って、そこに不当に国民の税金が流されているんじゃないかということなんです。この問題も、国有地、国民の財産ですよ、不当にそれが安く売られて、学校設置にも便宜が図られ、寄附金集めにも総理の名前が出され、生徒集めのホームページには奥様が出るというのは、多くの国民はそこで疑問を感じちゃうんです。

 私は、初めから総理が悪いなんて決めつけていませんよ。決めつけていないけれども……

浜田委員長 時間が来ております。御協力願います。

福島委員 総理の立場にある意味であるとするならば、そういうものはもっと慎重にするべきだと私は思います。

 そして、この問題の本質は、八億一千九百万円もの国民の財産がこの森友学園に……

浜田委員長 時間が来ておりますので、まとめていただきたいと思います。

福島委員 譲り渡されているのが本質なんですよ。それはまさに来年度の予算にもかかわる話でございますので、中央公聴会の後に採決に向けた、出口に向けた日程をすることなく、この問題についても天下り問題と並んでしっかりと今後も審議する時間を設けていただくことを委員長に最後にお願い申し上げまして、質問といたします。

 ありがとうございました。

 

 

 

 

<おことわり>

 このブログは私が所属する組織の見解を示すものではなく、あくまで個人の見解に基づくものであります。

 また正確性を一義的な目的とはしていないため、事実であるかどうかの裏づけを得ていない情報に基づく発信や不確かな内容の発信が含まれる可能性があります。

(参考:総務省 『国家公務員のソーシャルメディアの私的利用に当たって』 H25.6.28)

http://www.soumu.go.jp/main_content/000235662.pdf